石原 康臣展
2013年2月9日(土) ~ 2月17日(日)
会期中の休み 2月12日(火)
11:00 - 19:00
16日(土)午後5時から、ささやかなクロージングパーティーを開催します。
映像、写真、そして会場自体をメディアとして、
あちらとこちら、虚像と実像、虚構と現実、光と影、透過と吸収、過去と現在
さまざまな対比をないまぜにして展示する石原さんのインスタレーションは
時に観客をも巻き込んで、不思議な「ずれ」、「ギャップ」、「歪み」を表出させます。
あるはずのものがそこにはない、無いはずのものが示されている、
気配があるのに実体が無い、そこには、本当は何があるのでしょう。
スペース煌翔の白い空間が、丸ごとメディアになって
訪れた人を新たな世界に引きずり込むことでしょう。
映像作家の萩原朔美さんから、推薦文が寄せられています。
ただひとつのことを探究する。それが表現と呼ばれる営為だ。ひとつのテーマといってもいい。ひとつの手法や様式ではない。
ナム・ジュン・パイクは
「―芸術は個人の人間性の表現ではなく、様式の展開可能性を一歩一歩きり開いていくパイオニア的なものー」
と言っている。
石原康臣が空間に、写真・ビデオ・パフォーマンス・インスタレーションなどの多メディアを出会わせるのは、新しい様式の創出を目論んでいるからである。そこが作品の立脚点だ。内面の表出ではない。動画や静止画の表面が彼なのである。
そして、作品のひとつの変わらないテーマとはなにか。それは彼の個展を観る時の楽しみとして、ここには書かないことにする。実は、私も彼と同じテーマをずっと追い求めているのである。 萩原朔美